ネット販売「ハンドメイド品が売れない」ときに読んでほしい《考えられる原因と対処方法》
「自分では自信作だと思っていたのになぜか売れない」ということは、よくある話です。
筆者も、出した作品が1つも売れなかった経験を何度もしています。しかも「絶対売れる!」と予想していたものほど売れなかったりします。
あきらめて撤退する前に、原因を考えて改善してみませんか?
この記事では、ハンドメイド品が売れない時に読んでほしい《考えられる原因と対処方法》について紹介します。
人の目を引く商品画像が撮れていない
ネット販売におけるハンドメイド品は、写真がすべてと言っても過言でないほど、商品画像が重要です。
売れるためには、写真の上手い・下手より、思わずタップしたくなるような、人の目を引く(目立つ)写真を撮れるかが勝負です。
アップロード後の画像を拡大してチェックしてみよう!
- 画像の作品部分にブレたりボヤけている部分がないか(オシャレに背景をボカす場合でも、作品部分までボカさないように注意)
- 明るい雰囲気の写真が撮れているか(自然光がオススメ!)
- 部屋の明かりは消して撮影したか(蛍光灯の明かりが入っていないか)
- 影が入って暗くなっていないか
- アプリで加工したような不自然な色合いの画像になっていないか
- 実物に近い色味で撮れているか
- 他の作家さんの画像と似たような写真になっていないか
どんな角度から撮っているか、どのような明るさか、撮影に使う小物はどんな物を使っているか・・など、Instagramやハンドメイド販売サイトなどの商品画像を参考にしながら、自分なりのオリジナル写真が撮れるよう研究しましょう!
販売サイト全体から自分の作品を検索して、他の作家さんの作品とともに並んでいる自分の作品を、購入者目線でチェックしてみることもオススメです。
他商品と並んだときの自分の作品画像を見ると、雰囲気が違って見えるもの・・
自分ではうまく撮れていると思っていたのに、他の作家さんの作品と並んだ写真を見たら、暗いしボヤッとしてるし、こりゃ売れないよな・・と思ったことが何度もあります。
できればミラーレスなど一眼レフで撮影したほうがキレイですが、スマホでもOKです。
撮影は「光」が重要。
初心者さんの場合は、晴れた日の午前中、柔らかな日差しが差し込む窓際で、自然光で撮影することをオススメします。(光が強すぎて白っぽい写真にならないよう注意)
難しいよ~
家によって光の入り方が違うので、自分で試行錯誤しながらセンスを磨くのみ・・
販売サイトが自分の作品に合っていない
需要がないサイトを利用しても作品は売れません。
現在利用している販売サイトは、自分の作品にマッチングしているでしょうか?
販売サイトによって特徴(雰囲気)や客層が異なるので、作品が売れない場合は思いきって販売サイトを変えるのも手です。
ただ、2、3日で売れないからといって販売サイトを変えるのは時期尚早ですので、出品後1、2カ月は様子を見てみましょう。
以下、販売サイト別に対処法を紹介します。
minne(ミンネ)、creema(クリーマ)、iichi(いいち)ハンドメイド販売専門ショップの場合
まず、minneとcreemaは客層が異なります。
minne、creemaどちらか一方で販売していて売れない場合は、両方登録して運営してみることをオススメします。
特に、creemaは、大人っぽい高クオリティ作品が好まれます。
また、iichi(いいち)は、オリジナリティのある高クオリティ作品でないと売れにくいため、minne、creemaよりハードルが高めです。
iichiで売れない場合はcreemaでの出品を試してみてください。(minneよりcreemaのほうが雰囲気が近い)
minne、creemaを併用しても売れない場合は、作っている作品ジャンルが飽和状態になっていて、作品が埋もれている可能性があります。オリジナル作品を生み出して差別化をはかったり、SNSでの認知度を高める必要がありそうです。
また、利用ユーザーが多いメルカリでの出品もオススメです。
メルカリ、楽天ラクマ、PayPayフリマなどのフリマサイトの場合
特にメルカリは、ハンドメイド専門サイトとは比較にならないほど、全体での利用ユーザーが多いです。不用品を売ったお金で買い物できる特徴により、ハンドメイド専門サイトより気軽に購入してもらえます。
ジャンルやクオリティ(作り手は初心者から上級者まで)、様々な作品が販売されているので、多少歪みやズレがあってもさほど気にされません。
他のサイトではオシャレで目を引く写真でなければ売ること自体難しいですが、フリマアプリでは作品自体が目立つ写真であればOKです。(ただ、ハンドメイドだけでなく他の関連商品とも混ざるので、自分の作品が埋もれないよう、画像を工夫する必要はあります)
SNS集客も必要ないので、写真・SNSが苦手な方にオススメです。
メルカリで売れない場合は、他の商品とともに埋もれている可能性があるため画像を見直した上で再出品し、それでも売れない場合は作品のクオリティと価格が適正になるよう、値段を見直してください。
なお、アクセサリーなどの場合は、パーツなどと共に掲載されて作品が埋もれるので、メルカリではよほど目立たないと目に止まりません。
埋もれていると感じる場合は、minne、creemaなどハンドメイド専門ショップでの販売をオススメします。
作品の価格が適正でない
ズバリ、作品の価格は、適正でしょうか?
安くすれば売れる?
値段は、安すぎても高すぎても売れません
一般的なハンドメイド専門サイトの場合、まずは安いかどうかより、モノの価値で購入を決める方が多いです。( フリマアプリでは安さを重視している方も多い)
まず、販売サイトにて、自分が出品している商品ジャンルを検索し、人気順/売上順に並べ替えてみてください。
そこで人気順に出てくる作品が、そのサイトにおける《すべての基準》になるため、売れている作品の価格範囲内でお値段設定すると売れやすいです。
- 各販売サイトにおける同ジャンルの売れている作品と同じくらいの価格設定になっているか
- ぼったくりと思われるような値段設定をしていないか
- 同ジャンルの価格相場より高い場合は、他の作家さんより高付加価値のある作品になっているか(説明文でアピールできているか)
- 同ジャンルの価格相場より安い場合は、他の作家さんよりコスパのよさを売りにできる作品になっているか(説明文でアピールできているか)
一つ目が売れるまでは、様子を見ながら変更してもOK
一つ目が売れた後や、お気に入り登録が増えてきてから値段変動させるのはNG
むやみに変更すると、不審に思われたり、購入後に値下げした場合はクレームや低レビューをつけられる原因になります
《お試し価格》《新作販売セール》などと理由をつけて、一定期間値下げを行う方法は、特別感があり集客に有効です。(強制せずとも、口コミを書いてもらう条件にするとよい)
値段が安ければ、ジャンル別商品検索で「安い順」に検索する方からの注目を集めることができ、購入してくれた方からは、口コミ書いてもらうチャンスがあります。お客さんを増やすキッカケになるので、ぜひお試しください。
商品説明・プロフィール(ショップ説明)文が雑
ネット販売では、顔が見えないからこそ、商品説明・プロフィール(ショップ説明)記載が重要になります。
購入者の立場からみれば、作品はいいなと思っても、商品説明などがきちんと書かれていない方から購入するのは不安に思うので、スルーされる可能性が高いです。
ハンドメイドの売り上げは、作品のクオリティだけでなく、作家の人柄や対応力によるところもあるので、細部まで丁寧な説明ができているか、確認してみましょう。
- 特徴が書かれているか
- 購入時の注意点が書かれているか
- サイズが書かれているか
- 取り扱い方法が書かれているか
- 素材が書かれているか
- その他、アレルギーなど注意点が書かれているか
- 検索ワード
アクセサリーの場合は金属アレルギーを起こす可能性、小さな子供のパーツ誤飲への忠告
犬猫(ペット)を室内で飼っている場合は念のため注記(作業部屋は異なりますなど)
洗濯して使うものの場合はお手入れ法(手洗い、洗濯不可など)
- 自分は何者か、簡単な自己紹介が書かれているか
- 作品へのこだわり、ヒストリー、エピソード、特徴など、ショップのアピールポイントが書かれているか
- オーダー対応有無が書かれているか(意外と質問されるので書いてあると親切)
- 質問に関する対応(平日のみなど)や、発送の目安(土日祝を除いた平日に発送など)が書かれているか
- 購入時に絶対守ってもらいたいルールを記載したか(ある程度ルールがあったほうが購入者も迷うことなく買いやすい)
丁寧に対応してもらえそうな人だと分かってもらえるような優しい文章を心掛けるとgood♪
作品のクオリティに問題がある可能性
先に説明した「作品の価格が適正でない」にも関連しますが、一生懸命時間をかけて作ったものでも、見ている方から作品の価値と価格が合わないと判断されている場合は、残念ながら売れません。
ハンドメイドのあたたかみは大切ですが、画像からでも分かるほど、歪みがあったり、ズレが生じたものを販売していないでしょうか?
あまり慣れていない作業にも関わらず、未熟な技術力で作ったものを、商品として販売していないでしょうか?
商品を探している人は、まず、画像と価格で判断します。
「作品の価格が適正でない」でも紹介しましたが、販売サイトにて、自分が出品している商品ジャンルを検索し、人気順/売上順に並べ替えてみてください。
そこで人気順に出てくる作品が、そのサイトにおける《すべての基準》です。
売れている作品が、自分の作品と比べても、見劣りしないものであれば、まだまだ売れるチャンスがありますが、クオリティに自信がない場合や練習している間の作品は、フリマアプリで販売したほうが売れやすいのでオススメです。
ちなみに筆者の場合、少しでも見た目が悪い仕上がりになってしまったものは《訳あり品》として、きちんと使用には問題ない旨理由を説明した上で、割引価格で販売するようにしています。
供給が多すぎるものを販売している
ハンドメイド品は、需要と供給が合わないと売れないとお伝えしていますが、供給が多すぎるものを販売していないでしょうか。
日本では、主婦のお小遣い稼ぎとして、かつてはテレビにも取り上げられていたほどハンドメイドブームになった時期があったため、すでに作家が飽和状態になっているジャンルがあります。
- ハンドメイド品でなくても、安くて品質もよい市販品が売っている
- 販売サイトで同業他者が多いと感じる
- 出品すると、売れないまま自分の作品が他の作品の中にすぐ埋もれる(目立たなくなる)と感じる
- 作り方が書籍・動画化されていて、材料は気軽に手に入り誰でも簡単に作れる
- 見た目に個性(オリジナル感)がないと感じる
- アクセサリー
- レジン
- 通園通学グッズ
- 羊毛フェルト
- 布小物
簡単に言えば、100均でも材料が充実していて誰でも気軽に作れるものだったり、市販品でも安くてよいものが販売されているような商品の場合、作り手として売れっ子を目指すのはイバラの道です。
アクセサリーなどは、300円ショップなどでも可愛く高クオリティのものが買えるようになりました。わざわざハンドメイド品を買わなくても、あちこちで供給の多さを感じます。
また、驚くことに、ハンドメイド専門サイトにおいて、2017年前後のハンドメイドブーム時に爆発的に売り上げていた人気作品は、2023年現在においても、相変わらず人気ランキング上位に君臨し続けているという現状があります。
需要と供給のバランスが崩れているジャンルとはいえ、実績がある方とない方では信頼度が全然違いますし、一度売れたハンドメイド品は、流行りに影響することなく長く愛されるということがよく分かります。
このような状況の中、作家が飽和状態のジャンルに参入する場合は、個性をもった作品且つ、クオリティの高さで勝負するしかありません。
SNSで集客力を上げることに尽力し、販売サイトの事務局注目作品などにピックアップされることを目指すなど、集客のキッカケが必要です。
余談・・
作家が飽和状態でも、同ジャンルからの派生で、新しく便利なものを生み出す先見の明があれば、道が一気に開けること間違いなし
それができたら苦労しないね!涙
本当に・・
でも、ヘアアクセでいえば、バナナクリップや、ポニーフックが出てきたときは衝撃的でしたよ~そんな新しいものを生み出せたらすごいですよね。パーツ屋さんなどから出る新作は要チェックです!
まとめ
以上、ハンドメイド品が売れない時に読んでほしい《考えられる原因と対処方法》について紹介しました。
- 人の目を引く商品画像が撮れていない
- 販売サイトが自分の作品に合っていない
- 作品の価格が適正でない
- 商品説明・プロフィール(ショップ説明)文が雑
- 作品のクオリティに問題がある可能性
- 供給が多すぎるものを販売している
筆者の経験に基づく分析結果が参考になれば幸いです。